次の方法で共有


Difference (ファイル) (コマンド ライン)

Visual SourceSafe データベース内のマスター コピー作業フォルダ内のローカル コピーの内容の相違点を表示します。バージョン間の比較も可能です。

メモ バイナリ ファイルを比較する場合には、相違点の有無のみが表示され、相違点の内容は表示されません。相違点の内容が表示できるのは、テキスト ファイルのみです。

構文

ss Diff <Visual SourceSafe ファイル> [-B] [-D] [-H] [-I] [-I-] [-N] [-O] [-V] [-Y] [-?]

ファイル HELP.C のマスター コピーとローカル コピーを比較する場合。

ss Diff HELP.C

ファイル HELP.C のマスター コピーのバージョン 2 とローカル コピーを比較する場合。

ss Diff HELP.C -V2

ファイル HELP.C のマスター コピーのバージョン 2 とバージョン 4 を比較する場合。

ss Diff HELP.C -V4~2

Visual SourceSafe データベースのファイル HELP.C とローカル コンピュータのファイル BAR.C を比較する場合。

SS Diff $/HELP.C C:\BAR.C

次の表は、このコマンドで使用できるコマンド ライン オプションの一覧です。

オプション 説明
-O 結果情報の出力方法を、画面単位またはリダイレクトに指定します。
-V 比較するファイルのバージョンを指定します。
-I [C|E|S|W] 比較時に無視する要素を指定します。-IS オプションを指定すると、小さな一致箇所は無視されます。そのため、実際には相違点がなくても、大きな部分では一致箇所がないものと見なされます。
-I- ユーザーへの入力要求が一切行われないようにします。
-D <S|U|V> 相違点の表示形式を指定します。
-DX [ - |行数] 相違点を含む行と共に表示される前後の行の数を指定します。
-B 簡略形式でファイルを比較します。
-N 長いファイル名または短いファイル名のどちらを使用するかを指定します。
-Y ユーザー名を指定します。同時にパスワードも指定できます。
-?、-H このコマンドについてのオンライン ヘルプを表示します。

権限

このコマンドを使用するには、読み取りの権限が必要です。

解説

-B オプションを指定すると、相違点の有無のみがチェックされます。行単位の比較に比べ、処理時間が短縮されます。バッチ ファイルやスクリプトで、相違点の有無によって処理を分岐するときに利用できるオプションです。

-D オプションでは、相違点の表示形式を指定します。次の 3 つの表示形式のいずれかを指定します。

  • V (ビジュアル表示形式) - 比較対象の 2 つのファイルのすべての内容が並列して表示されます。変更部分は色分けされます。

  • S (Visual SourceSafe 形式) - 追加、削除、または変更された行のみが一覧表示されます。追加された行は、次のように表示されます。

    27  挿入: hello, world
    
  • U (UNIX 形式) - 相違点は、次のような UNIX の diff ユーティリティ標準の形式で表示されます。

    26a27
    > hello, world
    

-DV、-DS、または -DU の後には、行幅を半角の文字数で指定できます。使用している画面で表示可能な行幅を超える文字数を指定すると、画面の端で自動的に改行され、見づらくなることがあるので注意してください。

-DX オプションを使用すると、変更された行に加え、その前後の行を表示できるので、変更理由の把握が容易になります。-DX の後には、表示させる行数を指定します。-DX のみを指定すると、前後 3 行が表示されます。-DX- を指定すると、前後の行は表示されません。

オプションを指定しないで Difference コマンドを実行すると、相違点は Visual SourceSafe 形式で表示されます。行幅は画面に合わせて自動調整され、変更部分の前後の行は表示されません。UNIX 形式でも、行幅や前後の行の既定値は Visual SourceSafe 形式と同じです。ビジュアル表示形式の場合は、特に指定しない限り、すべての行が表示されます。

次の表は、-D オプションの使い方の例です。

説明
-DV35 ビジュアル表示形式で、行幅は半角 35 文字です。
-DX 変更された行の前後 3 行を表示します。
-DU70X5 UNIX 形式で、行幅は半角 70 文字。変更された行の前後 5 行を表示します。

-I オプションを使用すると、比較時に無視する要素を指定できます。

  • C : 大文字と小文字を区別しません。たとえば、A と a は同じ文字と認識します。
  • W : スペースとタブを無視します。スペースとタブ以外の文字の追加や削除を比較します。
  • E : 改行コードの違いを無視します。オペレーティング システムの違いによる改行コードの違いは比較しません。
  • S : 相違部分の小さな一致を無視します。

-I オプションを省略した場合は、-IE が指定されたものと見なされ、改行コードの違いは無視されますが、そのほかの要素はすべて比較の対象となります。

参照

コマンド ライン コマンドおよびオプション | -I コマンド ライン オプション | -N コマンド ライン オプション | -O コマンド ライン オプション | -V コマンド ライン オプション | -Y コマンド ライン オプション | Difference (プロジェクト) (コマンド ライン) | ファイルの [相違点の表示] コマンド ([ツール] メニュー) | Visual SourceSafe コマンド ラインの利用