Share (コマンド ライン)
指定したファイルまたはプロジェクトを、カレント プロジェクトで共有します。
構文
ss Share <Visual SourceSafe ファイル> [-E] [-G] [-H] [-I-] [-N] [-O] [-P] [-R] [-V] [-W] [-Y] [-?]
例
ファイル$/WORD/TEST.C をカレント プロジェクトで共有する場合。
ss Share $/WORD/TEST.C
ファイル TEST.C のバージョン 6 をカレント プロジェクトで共有する場合。Pin コマンドを使用していることに注意してください。
ss Pin TEST.C -V6
プロジェクト $/WORD をカレント プロジェクトで共有し、直ちに分岐する場合。
ss Share $/WORD -R -E
次の表は、このコマンドで使用できるコマンド ライン オプションの一覧です。
オプション | 説明 |
---|---|
-V | ファイルまたはプロジェクトの古いバージョンを共有します。 |
-G | ローカル コピーの取得処理のオプションを指定します。 |
-W | 取得したローカル コピーを書き込み可能にします。 |
-R | 指定したプロジェクト以下の全階層をカレント プロジェクトで共有します。 |
-P | 共有したプロジェクトに新しい名前を指定します。 |
-O | 結果情報の出力方法を、画面単位またはリダイレクトに指定します。 |
-E | 共有後に分岐します。 |
-I- | ユーザーへの入力要求が一切行われないようにします。 |
-N | 長いファイル名または短いファイル名のどちらを使用するかを指定します。 |
-Y | ユーザー名を指定します。同時にパスワードも指定できます。 |
-?、-H | このコマンドについてのオンライン ヘルプを表示します。 |
権限
このコマンドを使用するには、共有するファイルを含むプロジェクトに対してはチェックアウトの権限が、共有先に指定するプロジェクトに対しては追加の権限が必要です。
解説
ファイルを共有するには、まず CP コマンドを実行して共有先プロジェクトをカレント プロジェクトに指定します。その後、共有するファイルを Share コマンドで指定します。
-E オプションを指定すると、ファイルがカレント プロジェクトで共有された後、直ちに共有リンクが解除されます。したがって、元のプロジェクトとカレント プロジェクトの間で、このファイルへの変更が相互に反映されることはありません。分岐ファイルの共有リンクは、[ファイル] メニューのプロパティ ダイアログ ボックスの [リンク] タブには表示されません。解除された共有リンクを表示する場合は、プロパティ ダイアログ ボックスの [パス] タブを使用します。
ファイルまたはプロジェクトの特定バージョンの共有
ファイルの特定のバージョンを共有する場合は、Share コマンドで -V オプションを指定します。この場合、共有ファイルは特定バージョンに固定されます。特定のバージョンに固定された共有ファイルには、ほかのプロジェクトでの変更は反映されなくなります。ss Dir コマンドを使用すると、固定されているバージョン番号を表示させることができます。共有ファイルのバージョンを固定すると、複数のプロジェクト間で変更内容を反映するタイミングを調整することができます。Pin コマンドを使うと、対象ファイルを共有しなくても、特定バージョンに固定することができます。
プロジェクトの場合、-V オプションは、共有する古いプロジェクトのバージョンを指定します。このため、既存のプロジェクトに基づいて新しいプロジェクトが作成されます。ただし、新しいプロジェクトは、現在のバージョンではなく、オリジナル プロジェクトの特定のバージョンに基づきます。分岐しない場合は、新しいプロジェクトは、そのすべてのファイルをオリジナルと共有しますが、共有の対象は古いバージョンになります。分岐する場合、新しいファイルは、古いバージョンとは共有されず、新しいプロジェクトにすべてのファイルをロールバックしたようになります。
プロジェクトの共有
Share コマンドにプロジェクト名を指定した場合には、対象プロジェクトと同じ内容のプロジェクトが、カレント プロジェクトの下に作成されます。
-R オプションを指定すると、カレント プロジェクトの下に作成されるプロジェクトには、対象プロジェクト以下の全階層が反映され、それらのサブプロジェクトとファイルもすべて共有されます。
-E オプションを指定すると、作成されるプロジェクト内のファイルは、共有リンクが直ちに解除されて分岐ファイルになります。
-P オプションを指定すると、作成されるプロジェクトに新しい名前を付けることができます。このオプションを指定しないと、このプロジェクトは元のプロジェクトと同じ名前になりますが、これら 2 つのプロジェクトの親プロジェクトが同じ場合には、-P オプションで新しい名前を指定する必要があります。たとえば、-P オプションを指定しないでプロジェクト $/TESTDATA をプロジェクト $/GIZMO/TESTDATA で共有すると、親プロジェクトとサブプロジェクトの名前が同じになってしまいます。このような場合には -P オプションを指定し、ss SHARE -PSHARDATA $/TESTDATA のようにサブプロジェクトの名前を変更します。
参照
コマンド ライン コマンドおよびオプション | -G コマンド ライン オプション | -I コマンド ライン オプション | -N コマンド ライン オプション | -R コマンド ライン オプション | -V コマンド ライン オプション | -W コマンド ライン オプション | -Y コマンド ライン オプション | Pin (コマンド ライン) | [共有] コマンド ([ソース コード管理] メニュー) | Visual SourceSafe コマンド ラインの利用 | ファイルの共有